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2007-05-06

[]サイモンシン, Simon Singh, 青木薫フェルマーの最終定理新潮社 12:36 サイモンシン, Simon Singh, 青木薫 『[[フェルマーの最終定理]]』 新潮社 - t_traceの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - サイモンシン, Simon Singh, 青木薫 『[[フェルマーの最終定理]]』 新潮社 - t_traceの日記

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

熊本帰省する飛行機の中で時間つぶしに購入したのだが、帰りの機内で胸がいっぱいになるほどの感動を味わった。良書。

フェルマーの定理へ挑んだ数学者の足跡を、アンドリュー・ワイルズの前半生における学習の足跡に重ね合わせ、個人的に把握できる内容にダイジェストしている。

ピュタゴラス教団に始まる証明の歴史数学の特殊性を丁寧に説明し、ガウスオイラーガロアたち数学者が、どのように数学の領域を拡張していったのか、そして日本人数学者谷山・志村両氏による「予想」に始まる数学世界の大統一プロジェクトゲーデル不完全性定理数学者に与えた影響の大きさなど、一つ一つの理論を追っていくとまず理解できない数学史が、アンドリュー・ワイルズの個人的な体験とフェルマーの最終定理投影されることで、一つの歴史のように展開されている。

数学者が問題解決に挑むメソッドも興味深い。

ガロアの遺作となった5次方程式以降、20世紀数学に関してはそれほど深い理解ができるように説明されてはいないけれど、十分に知的好奇心を満足させることができた。

また、例がいい。ドミノによるパターンニングを数学的に証明するような例は、小難しい手法を用いることなく数学的解法を説明できる好例だ。

ワイルズが一度発表した最終定理の証明に存在していたテクニックの穴から立ち直る様は、胸を打つ。

2000年ものあいだ最高の頭脳を魅了し続けてきた学問である「数学」という学問はこれほどに面白いものであったのか。

サイモン・シンの本も、数学の本も少し読んでみたいな。

評価:☆☆☆☆・

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